観劇。

昨日も書きましたが、渋谷にて観劇。
気付いていなかったけど、大人計画の本公演でした。
http://www.bunkamura.co.jp/cocoon/index.html
市川染五郎の抜けっぷりと、阿部サダヲの入りっぷりが対照的で、新鮮。
本家歌舞伎役者の前で大見得切ってるんだもの、大笑いです。
あと、久しぶりに出てきた松尾主宰ね。ステージ出てくるだけで何も台詞無いのに劇場大笑いってすごかったですよ。
「ただいまから休憩時間に入ります、本来は15分のところ、大サービスして5分プラス!20分の休憩です!」
ってよく見たらハナから幕間20分じゃねーか笑。
大竹しのぶが出演する舞台って実は結構見ていて、つくづく本物女優だなーと。
どんな役でも(というかほぼいつも出ずっぱりの役)ああ、うまいなーって思わせる。
6月にコクーン歌舞伎「夏祭浪花鑑」
7月に劇団 新感線「五右衛門ROCK」
8月に大人計画女教師は二度抱かれた
と久しぶりに観たい!と思った芝居三ヶ月連続も、昨日で終焉を迎えました。
どれもお金も時間もかけたけど、観て良かった!秋冬はいつも良いプログラムが無いので、来年の夏にまた期待します。


ここからは個人的見解。
松尾主宰の書く本はいつも残酷で、救いようの無い結末を迎えることが多いように思う。
その救いようのない本を、出演者のアクの強さとレベルの高さで中和することで、誰もが観られる舞台を作り上げているのではないかなー。
「幸せの前借り」なんて重い台詞も出てくるし、すごく人間くさいシーンばかりで色々考えさせられるけど、考える間もなく阿部サダヲが見得切ったりぱたぱたしてたり。
もちろん人が作った本だから、普通でない人ばかり(普通でない役ばかり)で当然なんだけど、裏を返せば普通に生きることの難しさをうたっているような気すらする。
年相応で経験すべきことを前や後ろに持ってくることは、時と場合によって人生をおかしくする引き金になりうることとかね。
あと、とにかく人を騙す役回りが必ずいる気がする。
もちろん本だから、話を急展開させるために不可欠なんだろうけど。
実際の社会には、もっと人騙す人いるし。
いずれにしても、大人計画の芝居が支持される理由は自分達の生活に極めて近い喜怒哀楽を、極めて強烈に表現しているところではなかろうか。